ruby-electric-modeを使い始めてからEmacsをIDE的に使いたいと思い,対応する拡張を探していた所Emacs Code Browser(ecb)を発見した.ディレクトリ表示や,メソッド表示等もしてくれるし,自分の使い方としては十二分な機能を備えている感じで,これまで細々と使ってきたEclipseをとうとうアンインストールしてしまいました.
・インストール
ecbはeieio, semantic(cedet), speedbarといったもろもろのEmacs拡張に依存します.が,パッケージングシステム使っているなら,たいていecbパッケージを入れると自動的に解決してくれるので問題なし.
・使い方&初期設定
”M-x ecb-activate”で起動.初回起動時はなにやら表示がでますが,C-x kでkillしちゃっていいでしょう.
次に作業ディレクトリの設定(EclipseのWorkspaceみたいなもの).”M-x customize-option RET ecb-source-path RET”で設定ページが出るので,”Ecb Source Path”と書かれている下の[INS]を選択してRETすることにより,設定欄を出す.
ここの”Path:”に作業ディレクトリのパスを,”Alias:”にその作業ディレクトリの名前を入力して,[Save for Future Sessions]の所でRETすることで設定する.”Alias:”の項目が出てこない(かつ,Aliasを設定したくてたまらない)時は,[Value Menu]でRETして1を入力すると入力欄が出てくるはず.
・ショートカット
通常,ecbを起動すると左側に4つの表示枠が出て,右側に編集用の枠がでる.左側の枠は上から,ディレクトリ表示(ディレクトリ枠),そのディレクトリ内のソースファイル一覧(ソースファイル枠),編集中のソースファイルのメソッド・変数一覧(メソッド枠),表示履歴(ヒストリ枠)となっている.通常の”M-x o”では編集枠の中でしかフォーカスを移動出来ないので,左側の枠にフォーカスするには以下のショートカットを使う
-
C-c . g 1:編集枠1へフォーカスする
-
C-c . g 2:編集枠2へフォ−カスする(エディタを分割している場合)
-
C-c . g d:ディレクトリ枠へフォーカスする
-
C-c . g s:ソースファイル枠へフォーカスする
-
C-c . g m:メソッド枠へフォーカスする
-
C-c . g h:ヒストリ枠へフォーカスする
-
C-x . r: メソッドバッファを更新(M-x ecb-rebuild-buffer)
・折り返し表示
ecbはデフォルトだとウィンドウ右端での折り返しが向こうになっているので,
(setq truncate-partial-width-windows nil)
を.emacsに設定する事により折り返し表示を有効にする
これとlinum-modeを併用すると,自分にとってはほぼ理想的な開発環境.もっと早いうちに探しておけばよかった.